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元カレとヨリを戻したのは夫が浮気をしていたせいじゃなくて

第26章 愛人からの旅立ち♡範子SIDE♡

キスの予感がして目を閉じると……


店の扉が開く音がして
重ねられた手を咄嗟に
膝の上に置いた。


「こんばんは。定休日なのに店内から
明るかったから」

「斗真……」


浮気現場を押さえられたような
どうしようもない気持ちになった。


「また来るよ」


店を出ようとする斗真を
内野さんが引き留めた。


「お待ちください。用件が済んだので
僕が帰ります。失礼します」


内野さんはカウンターに一万円札を置くと
店を後にした。

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