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杏璃はこんな不甲斐ない俺に
もどかしささえ感じているはずなのに
終始優しく接してくれて……


「ごめん……」

「ぅぅん。気持ち良かった証拠でしょ」


早漏の俺をも気遣ってくれた。


「気持ち……良すぎた……」

「そりゃ初恋の私だもん。当然でしょ」


冗談まで言ってくれるようになり
かなりの進展具合。


「……風呂も改装したんだけど……入る？」

「賢人と一緒なら入る」


杏璃は俺の言わんとすることを
即座に理解してくれて
自分の言葉として口にしてくれた。