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放課後は保健室で

第4章 ぶたさんは見ていた




二人で騒いでいるのを見てクラスの女の子がまたか、というように顔を見合わせている。


うちの学校は一応進学校だ。


だから授業をサボるなんて有り得ない!てきな空気はあると思う。


これも私がクラスに溶け込めない理由のひとつだけど、あの屋上の開放感を味わってしまったら教室の窓越しに見上げる空なんて箱に塗った絵の具のようだ。



「晴香、行こうか」



私には結がいるから大丈夫。



「うんっ」



そうして二人はリアルと空を結ぶ階段を駆け上っていった。


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