テキストサイズ

放課後は保健室で

第3章 おにぎりの具は何ですか




上履きに履き替え靴を下駄箱にしまう。


うちの学校の下駄箱は蓋がなくオープン製なのでぱっと見既にほとんどの生徒が来ているのがわかった。


「それで彼がさあっ…」


楽しそうに笑う結の話を聞いているとこっちまで笑みがこぼれてくる。


どうやら昨日はずっと家で話し込んでいたらしい。


「『結が泣いてると思って飛んできた』なんてすんげまじめな顔で言うからさ、もう可笑しくて」


かなり繊細に話を再現するのでそこまでしなくても…とも思ったがいつもは大人ぶってる結が興奮したように話している様子が可愛くてそのまま相槌をうつ。


「もう衝動的にちゅーしちゃった」


ゴホッゴホ


突然の単語に昨日のことを思い出してむせてしまう。


油断してた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ