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三角関係ときどき四角

第12章 怪文書の行方

「伊庵……遅いよ……来ないと思って
心配してた……」

「ごめんね。虎二に捕まっちゃって」


僕の甘えん坊のカノジョ……
来瞳が最近越してきたばかりの
マンションの玄関先で
僕を甘えた様子で出迎える。


「虎二?誰?」

「前に話した僕の叔父だけど同じ年の……」

「ぁッ……思い出したッ。伊庵と同じ
T大医学部で、伊庵の家でお世話になるって
言ってたねッ。羨ましいなッ」

「どうして?」

「だってずっと伊庵と一緒に居れるでしょ?
私だって伊庵とずっと一緒に居たいもんッ。
その虎二くんに嫉妬しちゃう」

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