21年愛~これからもずっと
第2章 リアル2章 相葉さん目線
昔の記憶は、年を重ねる度にだんだん
薄れてしまっているものも、たくさんある。
だから、おぼろ気に覚えてるものや
今思い出したらその記憶は本当にあった事
だったっけ?
ってものも、結構ある。
でもさ。
俺は、結構こうみえて記憶力はかなり
いいほうだって自分で思ってる。
良いことも悪い事もね。
いや…自分に都合良いことのほうが悪いほうより
よっぽど覚えてるかなぁ。
でも、消しちゃいたい過去なんかもさ。
俺ら、こういう仕事してる人間だから。
今の世の中、
誰でも簡単にググれば嫌ってほど見たくない、
思い出したくもない画像なんかが、すぐに
パッパッと出てくる。
マジで黒歴史的な?
もう、最悪…
元カノの画像や訳分かんない、真実でも
何でもない嘘八百の噂話。
「相葉雅紀」
に関して。
本人しか分かんないような内容もさ。
どうやったら、あんな風なさも、真実みたいな
内容が出てくるのかさっぱり分かんない!
だから、ネットの云々は気にしないように
してるし、なるだけ見ないようにしてる。
俺らは、夢を売ってるアイドルだしね。
そこは弁えてるつもり。
だからさ、お前がさ。
後になって昔の元カノの画像見たって
言ってた時は
俺も正直びっくりしたよ。
現在(いま)から、15…6年前?
くらいの話…
だって、そんなもんひとつも興味なさそうな顔
してたじゃん。
マネージャーから、聞かされた時はさ。
「明日相葉の記事が出る。今後の対応は
全て事務所に任せるように」
それを聞いたにのを反射的に俺はチラッと
見たけど。
本当に何を考えてるか、分からない表情
していたし。
マネージャーが無造作にテーブルに置いた
雑誌の記事は、見ようともしてなかったし。
正直、記事の女の子とは若気の至り的な?
…いや、それもちょっと違う。
元カノでも何でもない女の子。
にのとどうにもなれない関係に、自棄を
起こしていたんだと思う。
どうにかしてたよね…
好きでも何でもない子とたった一回
の俺の中での、にのへの裏切り…
罰が当たっちゃったんだ。
きっと…