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愛すると言う事…

第7章 episode 7


ハワイでの数日はあっと言う間に過ぎて。

従業員全員が思う存分満喫した。

最終日にみんなで浜辺でバーベキューをして楽しんだ。
噂では光一さんとマネージャーがちょっとした喧嘩をしたって聞いたけど、帰る頃にはいつも通りの二人だったから本当かどうかは分かんない。

翔さんと帰る日に買い物に出掛けて、店主雅樹とニノにお土産を買った。


飛行機に乗って飛び立った瞬間、俺の記憶は無い。
着いた時、翔さんに起こされたけどまた不機嫌な顔された。



マンションに着いたら二人でソファに座ったまま動けず。

夕飯の心配をする翔さんが隣に居る。

だけど、当然俺には飯を作るなんて気力は無くて。

翔「……雅紀?……頼む。出前してくれ」

電話を掛けたのは店主雅紀。

隣の俺にまで聞こえてくる声が、怒ってる。
翔さんは『頼むから。お土産あるぞ?』って物で釣った。

それから一時間を過ぎた頃。

店主雅紀はニノを連れてうちにやって来た。

雅「もぉ!翔ちゃん信じられない!居酒屋の出前なんて無いから!」

和「大野さん♪久し振り♪」

怒りまくってる店主雅紀とは正反対に、ニノが俺を見て抱き付いてきた。

どうしてこんなにも俺に懐いてるのかさっぱり分かんない。
まぁそれでも何だか弟の様な存在に思えて、ちょっと可愛いかったりもする。


雅「……何かさぁ…大ちゃん、雰囲気変わったね?」

智「…?…」

和「あー、分かる♪何かね、角が取れた感じ!」

雅「そうそう♪そんな感じ♪」

店を臨時休業にしてまで来てくれた二人と一緒に、店主雅紀特製の出前を食べてた。

何だかまじまじと見つめてくると思ってたらそんな事を言われて。
ニノまでが賛同した。

翔さんはただ笑ってるだけで特に何か言う事はしなかった。

雅「何かあった?」

智「………いや、特に」

和「えー?嘘だぁ♪」

雅「あ!翔ちゃん、もしかして遂に大ちゃんと?」

「「……………」」

和「え?マジで?大野さん、マジで翔ちゃんとヤっちゃった?」

ニノが俺を覗き込んでくるから、俯くしかない。

そんな事はいちいち報告する事じゃ無いと思うのは、こういった類いの事に疎い俺が間違ってるんだろうか。

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