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貴方の涙は俺が拭くから ON

第10章 吐き通せなかった嘘3 智



いつもへらへらして冗談ばっか言ってるニノが
俺の事になると、こんなマジな顔するなんて・・・

それはちょっと戸惑うけど
何だかすごく嬉しいことで

一生言わないつもりだった言葉を 
もっと言えば 認めたくなかったこの感情を
今なら 伝えてもいいような気がする

これを、世間では“魔が差した”とか言うのかな


俺はニノの魔力にかかっちゃったのかな

それでもいいや

だって、俺の目の前にいるニノは、
こんなにも可愛くて
俺の為に泣いたり怒ったり、
すげー正直なんだもん

このニノを突き放すことなんて出来っこない


その時の俺は 
そんな風に考えちゃったんだよなぁ・・・


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