テキストサイズ

貴方の涙は俺が拭くから ON

第16章 変われない関係4 智



「子供じゃねーし・・・仔山羊でもねーし・・・」

閉じたドアに向かって苦笑いしながら
ニノに言われた通りに すぐさまロックをする



ここ数日、喉の奥の方につっかえてた重い塊は
どこかに消え失せて
その代り、胸の奥の方にほんわり優しい色の 
花が咲いたみたいだ

淡い黄色の、柔らかい花びら

それを、今のこの気持ちを、 描きとめたい


そう思った俺は すぐにスケッチブックに手を伸ばし
夢中になって色鉛筆を動かし始めた



ストーリーメニュー

TOPTOPへ