
貴方の涙は俺が拭くから ON
第41章 貴方の為に出来る事を5 智
5-1
どん!と大きな音を立てて置かれた鞄
不機嫌そうな声
ドアの向こうに消えた背中
どれも、初めて見たニノの姿で
俺は呆然として立ち尽くすだけ
「松潤・・・ニノ、本気で怒ってた・・・?」
「うーん、怒ってた、って言うか・・・自分の感情を持て余してた感じ、かな」
「追っかけた方が・・・いいよね・・・」
「そうだね、時間を置かずに話して来た方が良いと思う」
「・・・行ってくる・・・」
「うん・・・大丈夫、ニノはちゃんとわかってくれるから」
「うん・・・」
