
貴方の涙は俺が拭くから ON
第41章 貴方の為に出来る事を5 智
「この前・・・ごめん」
「・・・大野さんが謝るような事、何もなかったよ・・・」
「それは・・・勿論、俺の方には ニノを困らせようとかニノを傷つけよう、ってつもりはなかったけど 結果として辛い想いさせたのなら やっぱり俺が悪い」
「・・・大野さんは悪くない・・・悪いのは俺だよ・・・」
「俺が悪くないならニノも悪くない。じゃあ、お互い謝るのは もうやめだ。なっ?」
「・・・・・・」
ニノを腕の中に抱いて、柔らかい髪に唇を付けるようにして話しかけてたら
ずっと昔、俺達の年齢差がそのまま二人のカンケイだった頃のように
自分がニノよりずっと大人で、頼ってもらえる先輩になったみたいな気がした
ここ数年は 先輩後輩なんて関係性とっくに消え去ってて
同じグループのメンバーっていうフラットな関係か
どっちかってゆーと 俺の方がバカにされることの方が多かったもんなぁ
