
貴方の涙は俺が拭くから ON
第61章 泣いてもいいよ5 智
床に座ったまま テーブルの角を挟むようにして
ちびちびビールを飲む
今日の仕事の話とか
最近あった面白い出来事とか
笑顔で話しながらも
気持ちを落ち着かせようと 大きく息をすると
すぐさまニノが反応する
「・・・怖い?・・気が進まないなら別に・・」
「怖くないって」
ニノの言葉に 被せ気味に返事をすると
俺はニノの手を握って立ち上がり
そのまま寝室のドアを開けた
ちょっと困った顔になって 着いて来たニノ
ベッドの俺の隣に並んで座ると
俺の手を握って 下から覗き込むように見て来た
