雪に咲く花
第22章 本物の悪魔
颯人の話によると、最近、雪斗が杉山光多と言う生徒と仲良くなったらしい。
しかし、颯人は、光多の顔が見覚えのあることに引っ掛かっていたのだ。
施設の仲間が、颯人の子供時代の集合写真を持ってきたらしい。
その写真の中に見つけてしまったのだ。
まだ、8歳だった幼い光多の姿を……。
光多は、一年ほど同じ施設にいたのだが、ある資産家が里親として現れ、施設を去ったのだという。
施設仲間の話によると、亘が養子に出された数年後に、光多が施設に送られてきたらしい。
颯人の幼なじみは、施設の職員が何度か話すのを聞いていたそうだ。
光多が来る前に、亘に早く里親が見つかって良かった。
光多は、亘の母親が死なせた被害者の親族なのだからと……。
その話に、亘は、衝撃を受けた。
光多のことは、授業を受けもったこともあり、綺麗な顔立ちであったことから、よく覚えている。
そういえば、被害者の親族は、もう一人いたと聞いていた。
電話を切った後、黒沢に問い詰めた。
「黒沢君、杉山光多君は、君とどういう関係なんだい?」
黒沢が一瞬無言になる。
「頼む!教えてくれ!彼は雪斗に危害を加えるかも知れないんだ」
黒沢が眼鏡を外す。
その顔に亘は息を飲んだ。
しかし、颯人は、光多の顔が見覚えのあることに引っ掛かっていたのだ。
施設の仲間が、颯人の子供時代の集合写真を持ってきたらしい。
その写真の中に見つけてしまったのだ。
まだ、8歳だった幼い光多の姿を……。
光多は、一年ほど同じ施設にいたのだが、ある資産家が里親として現れ、施設を去ったのだという。
施設仲間の話によると、亘が養子に出された数年後に、光多が施設に送られてきたらしい。
颯人の幼なじみは、施設の職員が何度か話すのを聞いていたそうだ。
光多が来る前に、亘に早く里親が見つかって良かった。
光多は、亘の母親が死なせた被害者の親族なのだからと……。
その話に、亘は、衝撃を受けた。
光多のことは、授業を受けもったこともあり、綺麗な顔立ちであったことから、よく覚えている。
そういえば、被害者の親族は、もう一人いたと聞いていた。
電話を切った後、黒沢に問い詰めた。
「黒沢君、杉山光多君は、君とどういう関係なんだい?」
黒沢が一瞬無言になる。
「頼む!教えてくれ!彼は雪斗に危害を加えるかも知れないんだ」
黒沢が眼鏡を外す。
その顔に亘は息を飲んだ。