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雪に咲く花

第34章 ポーカーフェイスの助言

「他には、探知機みたいなものがあったらいいな。俺、片付け苦手だから、すぐに物をなくすことが多くて、そんなときリモコンとかで場所が分かるように出来たらいいなって思うんですよね。あとは……」
いつの間にか夢中になり、次々とアイデアが浮かぶ。
「それだけ、考えたなら十分だ。あとは、写真なり、イラストなりをつけて、説明文を書いて応募してみるといい」
「でも、写真と言っても出来上がっていないものをどうするんですか?」
ひとつ疑問に思っていたのはそこだ。
「何も、出来上がった写真を載せるように言っているわけじゃない。例えば、音声付きのレシピであれば、もとの材料となる写真を撮ればいいんだ。料理の本とレコーダーとか、探し物なら警報器とかバーコードリーダーとかの写真を撮ったっていいんだ。あくまでも、アイデアの説明を分かりやすくするためだからね。具体的なものが出来上がっていれば、イラストを描くなりCGを使って形を表示してみるというようにするということだ」
「なるほど、それなら出来そうかな」
黒崎の細やかな説明に、雪斗は聞き入っていた。
「あとひとつは文章力かな。写真だけじゃ、せっかくのアイデアも伝わりきらないからね」
雪斗が微妙な顔をする。

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