雪に咲く花
第36章 戻らない絆
「大丈夫かい?」
黒崎が雪斗の方を向いた。
「やっ……助けて……亘……苦しいよ」
亘の対応によるショックと男達に絡まれた恐怖により、久しぶりに過呼吸が生じたのだ。
「どうした!?大丈夫か?」
事態を察した黒崎が、苦しむ雪斗の背中を擦りだした。
「ゆっくり息をはいて、すぐに苦しいのはおさまるからな」
暫く、背中を擦ってもらうと、徐々に呼吸のテンポは落ち着いていく。
黒崎が過呼吸がおさまったことを確認すると、近くのベンチに雪斗を座らせた。
「もう、苦しくないかい?」
黒崎の質問に力なく頷いた。
雪斗は抜けがらのようになり、周りが目に入っていないのだ。
泣きはらした雪斗の目を見て、黒崎は優しく声をかけた。
「何か、辛いことでもあったようだね。良かったら僕の家に来ないか?すぐ近くだから」
「黒崎さんの家に?……」
いつもなら、そんな黒崎に対して何かを感じるのだが、今は頭にもやがかかり、上の空の状態だ。
「とりあえず、行こうか」
「あっ……はい……」
小さく返事をすると、黒崎に肩を支えられながら、彼の家へと向かった。
黒崎が雪斗の方を向いた。
「やっ……助けて……亘……苦しいよ」
亘の対応によるショックと男達に絡まれた恐怖により、久しぶりに過呼吸が生じたのだ。
「どうした!?大丈夫か?」
事態を察した黒崎が、苦しむ雪斗の背中を擦りだした。
「ゆっくり息をはいて、すぐに苦しいのはおさまるからな」
暫く、背中を擦ってもらうと、徐々に呼吸のテンポは落ち着いていく。
黒崎が過呼吸がおさまったことを確認すると、近くのベンチに雪斗を座らせた。
「もう、苦しくないかい?」
黒崎の質問に力なく頷いた。
雪斗は抜けがらのようになり、周りが目に入っていないのだ。
泣きはらした雪斗の目を見て、黒崎は優しく声をかけた。
「何か、辛いことでもあったようだね。良かったら僕の家に来ないか?すぐ近くだから」
「黒崎さんの家に?……」
いつもなら、そんな黒崎に対して何かを感じるのだが、今は頭にもやがかかり、上の空の状態だ。
「とりあえず、行こうか」
「あっ……はい……」
小さく返事をすると、黒崎に肩を支えられながら、彼の家へと向かった。