雪に咲く花
第2章 雪に溶けた花
30分以上待った後、ようやく乗り込んだ観覧車からの景色は別世界であった。
夜空の星をデザインしたものや動物の形などで華やかな光のアートが辺り一面に広がっている。
その輝きのなかに白い雪が降っているのが見えた。
「わぁ!すげえ」
雪斗ははしゃいだ。
「綺麗ね。雪のなかに花が咲いたわね」
母がつぶやく。
「雪のなかに花って?」
雪斗が不思議そうな顔をすると母が笑って言った。
「そうよ。この真っ白な雪があの光をもっと綺麗にしてくれるのよ」
「そうなんだ。雪ってすごいね」
「雪斗が生まれ日も雪の花が咲いていたのよ」
「ほんとに?見たかったな」
「無理よ。雪斗はそのとき赤ちゃんだったんだから。だから雪斗って名前にしたんでしょ」
姉が口をはさむ。
「ああそうか」
「でもこんな寒い日が温かく感じるでしょう」
「ほんとだね。寒いのに温かいや」
皆で笑った。
夜空の星をデザインしたものや動物の形などで華やかな光のアートが辺り一面に広がっている。
その輝きのなかに白い雪が降っているのが見えた。
「わぁ!すげえ」
雪斗ははしゃいだ。
「綺麗ね。雪のなかに花が咲いたわね」
母がつぶやく。
「雪のなかに花って?」
雪斗が不思議そうな顔をすると母が笑って言った。
「そうよ。この真っ白な雪があの光をもっと綺麗にしてくれるのよ」
「そうなんだ。雪ってすごいね」
「雪斗が生まれ日も雪の花が咲いていたのよ」
「ほんとに?見たかったな」
「無理よ。雪斗はそのとき赤ちゃんだったんだから。だから雪斗って名前にしたんでしょ」
姉が口をはさむ。
「ああそうか」
「でもこんな寒い日が温かく感じるでしょう」
「ほんとだね。寒いのに温かいや」
皆で笑った。