
ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵
第7章 伯爵とピノ彦
ピノ彦は背に感じた白本の優しい眼差しに…少しだけ救われた
「白本…長生きしろよ」
「もちろん」
白本はピノ彦の背中を見守り――――…微笑んだ
ピノ彦は永遠の命を――――…アレキサンダーから授かったが…
それは――――…アレキサンダーのため…
全てはアレキサンダーを守るため
ピノ彦は胸に手をあて――――…トクン、トクンと脈打つ心臓を確認する
「ご主人様を守るため――――…私は生きている」
忠誠心……ピノ彦の生きる理由…
それは世界が滅びようとも変わらぬ事実
見た目は12歳の少年が抱える大きな忠誠心は…
今のすみれには…知るよしもなかった――――…
