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ギムレット

第20章 スプリッツァー  真実(シュウ編)


あるパーティーに男が出席すると、とても美しい少年たちを目撃した。

男はその日にみた美しい少年たちを忘れられずに、そのパーティーのあったホテルに、その日以来何度も通うようになった。

だが、少年たちをもう一度見かけることはできなかった。


ある日、男はホテルのバーに立ち寄り、バーの店員に美しい少年たちの噂を聞いたことはないか?と尋ねてみた。

バーの店員は首を横に振り何も答えてはくれなかった。


男はその後もその少年たちが忘れられずにホテルに通い、そのバーで店員に話し続けた。

話の最中、バーの店員に男は何度か素性を訊ねられた。
男は大企業に勤め、今はその企業の取り締まり役員をするまでの地位と財を持っていた。ただ、物欲は満たせても、男は自分の心の奥底に棲む性癖である「性欲」は満たせなかったのである。


ある日、男はバーの店員に頼んでもいない酒を出された。


「これは?」と男が店員に訪ねると、店員はそ知らぬふりをしてグラスを磨きながら言った。



「必ず秘密を守ってください。守られない場合には、あなたの地位も財も全てを失うことをお忘れなく。その覚悟があるならば○○ホテルの1001号室で、あなたが会いたい人に会えるでしょう」



男は急いで店員に指定されたホテルに向かい、1001号室のカギをフロントで受け取り、部屋に入った。




男は身震いした。恐怖ではなく興奮したのだ。



ベッドの上であの日ホテルでみた美しい少年たち二人が裸の姿で戯れていた。



少年たちは男に気が付くと、男に向かって言うのだ。




「僕たちのセックスを見ながら、オナニーしなさい」


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