テキストサイズ

遠くの恋人より近くの同僚

第19章 別れる決意

嫉妬を声にしたのは初めてだが
思っていたほど
自分を浅ましく感じなく
むしろこんな俺が新鮮だった。


未央は俺が知らない俺を
次々と引き出していく。


その度に新しい自分に出会える。


一華はきっと、こんな俺は嫌だろう。


一華の好きな俺は、硬派で口下手で
余計なことは一切口にしない。


「静岡に赴任した当初の俺と今の俺
未央はどっちが好き?」

「どっちも大好きだよ。だってどっちも
凌馬くんだもん」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ