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遠くの恋人より近くの同僚

第3章 『好き』と言えたのに……

俺は目の前の本田ではなく
一華のことを考えていた。


やっぱり言葉って重要なんだな。


それが今こうして身に染みた。


今夜、一華に電話して
素直な気持ちを伝えよう。


『一華が好き』って。


「本田、ありがとう」

「えぇッ?第二関門を飛ばして
第三関門突破しちゃったッ!?」

「いや。第一関門の現状維持」

「なーんだ。フラれたわー」


本田は俺に勇気を与え
言葉の大切さを教えてくれた。


ま、友達くらいならいいだろう。


それにしても今日は珍しく喋りすぎた。

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