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遠くの恋人より近くの同僚

第34章 本当にこれで“さよなら”

他愛もない話をしながら
美味しいお酒とお寿司を嗜む。


「倫子さん。これ食べてみました?
めちゃくちゃ美味しいですよ」


さらっと“倫子さん”と呼ばれる。


「ぅん。美味しい」


言葉の後に“凌馬”と付け加えたいけど
勇気も無ければ、資格も無い。


「あ、倫子さん。これからどうします?
静岡に帰っちゃいます?」


…忘れてた。


そろそろ店を出ないと
最終の新幹線に間に合わない。


五十嵐くんと離れがたい。

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