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遠くの恋人より近くの同僚

第36章 悲しき裏切り

スマホを置き去りにしたまま
自宅を後にした。


怒りに震えながらも
同情してしまう部分もある。


褒め言葉で言うなら
二葉と男女の関係になったのは
一哉特有の実直さと私への気遣いが
原因かもしれない。


けなす言葉であれば
気も器も小さい臆病者。


だからって許すわけでもないし
見過ごすことも出来ない。


馬鹿だね…一哉。


凌馬のことなんて忘れるほど
一哉に恋い焦がれているのに。


だけど、こうなってしまった今
先のことに責任も自信も持てないから。

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