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遠くの恋人より近くの同僚

第38章 元カノたちより年上女房

《いも?いもって、あの芋?》

『多分』


一華は確かに“一哉と芋”と言っていた。


《“妹”じゃない?成瀬さんて妹さん居る?》

『どうだろ…聞いたことないけど』


思えば俺は一華の家族構成ですら
知らずにいた。


親父さんが警察官ということ以外は。


一華の上っ面しか
見ていなかったのかもしれない。


それは未央にも当てはまる。


《凌馬。外の空気はどうだった?》

『窒息死する前に帰るよ』


倫子のことなら、どんなことでも知りたい。

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