妖魔の憂鬱
第4章 朝田 章市(あさだ しょういち)
9月───満月の夕。
丘の上の古城では、妖精や精霊といわれる人の目に触れることの無い者達の宴が行われていた。そこに今回のターゲットの夫婦を招く。
夫の名は、朝田章市(あさだしょういち)仕事のイベントが終わり、打ち上げと称して飲んでいる個室に潜入し、店からのサービスと偽って、くじ引きをさせた。勿論彼が当選した招待状は、仕組まれたモノでしかない。
章市達に、くじ引きをさせた店員は、優月に魅了され精奴隷と化した…この店のバイト店員。事が上手く運ぶと、黒羽に記憶を消される事になっている。
しかし、予期せぬ事が起こった。章市が封筒を開けずに、店に招待状を置いて行ったのだ。仕方なく、後日妻の朝田順子(あさだじゅんこ)が1人で家事をしている時間を見計らい、インターフォンを鳴らす。
順子が玄関を開けるとそこには、かわいらし顔の男女の区別がつきにくい、少年が立っていた。
「これは、大切な招待状です。是非、旦那様とお越し下さい」
「はぁ…」
差し出された封筒を一応順子は受け取るが、怪訝な顔で開けるかどうか悩んだ様子を見せた。
「結構です」
順子は意を決して、封筒を返そうと差し出したが、もうそこには誰も居なかった。
少しボーッとするので、リビングのソファーに座って休憩していると、章市が帰宅した。
丘の上の古城では、妖精や精霊といわれる人の目に触れることの無い者達の宴が行われていた。そこに今回のターゲットの夫婦を招く。
夫の名は、朝田章市(あさだしょういち)仕事のイベントが終わり、打ち上げと称して飲んでいる個室に潜入し、店からのサービスと偽って、くじ引きをさせた。勿論彼が当選した招待状は、仕組まれたモノでしかない。
章市達に、くじ引きをさせた店員は、優月に魅了され精奴隷と化した…この店のバイト店員。事が上手く運ぶと、黒羽に記憶を消される事になっている。
しかし、予期せぬ事が起こった。章市が封筒を開けずに、店に招待状を置いて行ったのだ。仕方なく、後日妻の朝田順子(あさだじゅんこ)が1人で家事をしている時間を見計らい、インターフォンを鳴らす。
順子が玄関を開けるとそこには、かわいらし顔の男女の区別がつきにくい、少年が立っていた。
「これは、大切な招待状です。是非、旦那様とお越し下さい」
「はぁ…」
差し出された封筒を一応順子は受け取るが、怪訝な顔で開けるかどうか悩んだ様子を見せた。
「結構です」
順子は意を決して、封筒を返そうと差し出したが、もうそこには誰も居なかった。
少しボーッとするので、リビングのソファーに座って休憩していると、章市が帰宅した。