新着♡お誘いが1件あります!
第6章 会えなくなるなんて、ありえません!!
その日の夜、返信やお誘いが来ないかと思って待ってみたんだけど、透さんからの声は何もなかった。
やがていつの間にか朝になっていて、ケータイを握りしめたままハッと目を覚ました。
「返信……っ」
すぐにアプリを起動させて着信を確認する。
すると───
『新着♡お誘いが1件あります!』
「キターーーーっ!!」
一気に心臓が早鐘のように鳴り出したのだけど、それもすぐにおさまった。
「…………透さんじゃないや…」
まさかこのアプリで、こんなにも一喜一憂させられるなんて初めは思わなかった。
たかがアプリ?
でもこのケータイの向こうでは、透さんのユーザーがどこかにいるわけで。
もしかしたら透さんの方が本当は男性ではない可能性もなくはないんだけど!
でも──────
「────どうして、何も返ってこないのぉ…っ」
この気持ちは、ヴァーチャルでも何でもない、リアルなあたしの気持ちなんだよぉ…っ