新着♡お誘いが1件あります!
第9章 新着♡お誘いが1件あります!
「今なんもない部屋だけど、どうぞ」
中に案内されたのは、透さんがずっと使っていたらしい部屋。
中はまるで引っ越してきたばかりの如くシンプルで、きっと留学には持っていけないものとしてテレビやベッド、中身の殆どない本棚とクローゼットだけがあった。
そして今日持っていくんだろうキャリーケースにリュックが、部屋の端に置いてある。
「時間、大丈夫ですか?
もし出発に遅れたりなんてしたら…」
「まだ全然余裕だから、ヒヨコちゃんは心配しなくていいよ。
それよりさ、前から気になってたんだけど、その敬語! オレに敬語なんて使わないでよ」
「あー…」
指摘されて、そういえばと気付く。
元々はアプリで会った時に一応初めて会う人だからって事で、社交辞令と言うか社会人として使ってたんだよね。
まぁ確かにあたしの方が年上だし……
「オレとヒヨコちゃんの仲なんだからさぁ。
名前だって呼び捨てでもいいんだよ?」
「えっ///
えーとえーと……っ///」
「あははっ
やっぱヒヨコちゃんって、めちゃかわいい!
もう、いいよね?
オレとヒヨコちゃんだけの時間、始めるよ───」