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え?元アイドルのお従兄ちゃんがわたしのクリフェラ係ですか!?

第2章 はじめてのクリフェラは中庭で

「ねえ、高砂《たかさご》さん。夕謡くんのクリフェラ奉仕、どうだった?」
「やっぱり上手だった?」

 放課後。わたしはクラスの女子たちにわっと取り囲まれた。

「ちょっとあなたたち。あなたたちにはご自分のクリフェラ係がいるでしょう。そんなこと気にしないの」
「だってぇ……」
「それに詩菜は初めてだったんだから、比べようがないのよ」

 依里子が群がる女子たちを追い払ってくれた。

「ありがとう……依里子」
「どういたしまして」

 にっこりと微笑んだ依里子はやはりとても美人だ。つい昼間のクリフェラ奉仕をうける依里子の色っぽい姿が思い出されてしまい、わたしは赤くなった。

「どうしたの?」
「ううん……」

 そんなわたしをどうとったのか、依里子は言った。

「ねぇ詩菜、詩菜はこれまでのぶんを取り戻すために、いっぱいクリフェラ奉仕を受けて、いっぱい愛されたほうがいいわよ」
「え?」
「女の子はえっちなほうが可愛くなれるもの。そうね、今晩は五回はイかされたらいいんじゃないかしら?」
「今晩もするの!?」
「何言ってるの、一緒に住んでるんだから当然でしょう。朝もシたっていいと思うくらいだわ」
「…………」

 依里子は自分の学生鞄を手に取ると、わたしに手をふって言った。

「また明日ね。詩菜。わたしはこれから蓮路さんにシてもらうから」
「うん、またね」

 わたしも帰ろうと立ち上がった時、夕謡が教室へ入ってきた。
 夕謡は目じりを下げてやさしく微笑と、甘さの滲む声音で告げる。

「詩菜。これからは毎日、一緒に帰れるね」
「夕謡……、うん。ありがとう」

 周りからキャーという歓声と、囃し立てる声が上がった。それなのに夕謡はわたしの肩をぐっと引き寄せる。

「帰るよ、詩菜」
「う……うん」

 かくしてわたしは、皆の注目を浴びながら帰宅の途についたのだった。

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