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え?元アイドルのお従兄ちゃんがわたしのクリフェラ係ですか!?

第18章 永久なる愛を誓う

 いくつかの季節がめぐり、わたしは高等部三年に進級した。
 そして、新緑萌ゆる六月。
 月が改まって最初の日曜日、学園併設の教会にて依里子《よりこ》と蓮路《れんじ》の結婚式が執り行われた。今日は、依里子の十八歳の誕生日なのだ。

 会場を移動し、披露宴が開かれた。開放的なガーデンウェディングの参列者には、少しお腹の膨らみはじめた担任の霧島《きりしま》先生もいる。先生は、去年の晩夏に電撃結婚したのだ。
 宴もたけなわとなったころ、先生がわたしの元へやってきて、こう言った。

「次はあなたの番ね、高砂《たかさご》さん」
「え、ええ??」

 わたしは目を白黒させる。

「水瀬《みなせ》さんの学生結婚には驚いたけれど、担任としても嬉しいものね。あなたも、ちゃっちゃと結婚しちゃいなさいよ。ね、九重《くしげ》くん?」

 霧島先生はわたしの隣に立つ夕謡《ゆうた》に目配せした。トラディッショナルスタイルのスーツを着こなした夕謡は、とても様になっている。

「困ったな、先生。僕も色々と段取りを考えているんですよ」
「あら、そうなの?」
「ええ。ちゃんと詩菜《しいな》を幸せにしますから、安心してください」

 夕謡はやわらかく微笑んで言う。

「幸せになるのはあなたもよ、九重くん。あなたは大学部に進学したとはいえ、私は元担任だもの。教え子には皆幸せになってもらいたいの」
「先生……」

 霧島先生のあたたかい言葉に、私は胸を熱くした。
 その時。

「ただ今より新婦がブーケトスを行います。皆さまお集まりください」

 司会者がアナウンスし、依里子がブーケトス用のクラッチブーケをとって後ろを向いた。

「詩菜、行こう」
「うん」

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