
地味に甘い君
第18章 お互いの就活事情
「――――変な意味にとらえないでください。」
「はあ……“曽根さん”…って…今――――“社長”って言いませんでしたか?」
俺は二人の曽根さんを見て…
「マジかよ…」
と、変態ちっくな会話をする二人が夫婦…だと!社長とその秘書だと!やっと状況を理解する事が出来た!
「――――赤羽の…従兄弟の…“純弥さん”ですか?」
「あれ?私言ってなかった…かな?」
――――言っていてないから!!!
俺は慌てて姿勢を正して背筋を伸ばした!
今さらながら…だけど…
「いやいや、君はそのままでいいから――――…と、ついでにその鞄の中に履歴書とか入ってる?」
手持ちの履歴書は…書き込んで次の企業に送るだけの状態になってるもの一枚しかない。
