地味に甘い君
第4章 結局…そっち側の人
赤羽がストーカー届けを出して数日後…
あの女は大学からも赤羽の周りからも姿を消した
接近禁止命令がでて女はやっと自分のしたことの重さに気がついたのか謝罪の言葉と共に赤羽には平穏な日々が戻ってきた――――…
が…
赤羽は何故か俺のアパートに居座っている…
「ヤマト君~、シャンプー切れてたか補充しておいたよ~」
「あ~…サンキュー……って、お前ストーカーの件解決したんだろ?アパート帰れよ」
赤羽はすでに見慣れたエプロン姿で風呂場を掃除していた
「あ~…だよね…そうなんだけど…」
「なんだよ――――…まだ、何かあんのか?」
赤羽は頭をポリポリかきながら困った顔をした…
「実は…ストーカーの件…実家にバレて…母さんが…」
「あ~…そりゃぁ…まぁな――――…お袋さん田舎から出てきたとか?なおさら、帰らないとダメだろ?」
「違うんだ!――――…勝手にアパート解約してさ…セキュリティがいい場所にって…引っ越しさせられたんだよ」
――――げ、過保護かよ!しかも、勝手にって…
「でも――――…あんなことがあったら引っ越したくなるって分からなくもないし…ラッキーって思って…そこに住めよ」