地味に甘い君
第32章 母に会いに――――…
俺は体がビクッと反応し…ゆっくり赤羽の目を見た。
――――なんで…お前が…知ってるんだ?
「あの日――――…熱でうなされるヤマト君が…何度も何度も…”一人にしないで“って…言ってて」
――――…夢で叫んでいたのが…声に出ていたのか?
「///は、恥ずかしいな……声に出てたんだ…情けない…」
「僕はね――――…”絶対に一人にしない“って…何度もヤマト君に返したんだ…だから――――…僕が一緒に着いていく」
――――赤羽…
瞳の中の赤羽が揺れる…
「///えっ、ええ――――ヤマト君!?泣いてる?!え!なんで!」
「わかん…ねぇ…」
自然と涙が出る――――…赤羽に…泣かされる…