地味に甘い君
第6章 新しいバイトとは?
俺は…深く探れたくなくて…目をそらした
「――――僕の気持ちも知らないで…」
「――――――――赤羽…?」
そう言うと赤羽は管理人室を出て行った…
「…こ…怖かった…――――…っ~か何だよ…“気にならないの”…って」
すると…数分後…外の防犯カメラが赤羽の姿を映した…
「…出掛けるのかよ…“誠実になる”…は、嘘かよ…」
俺は赤羽が引き返してくるかもと…管理人室の扉には鍵をかけずにいた…
でも、赤羽は戻っては来なかった…
何度もメールが来ていた
多分合コンの誘いだと思う…
行ってないけど…誘われると言っていた…
何度も断るのに…疲れたか――――…申し訳ないと思ったか…
出掛けたのだろう――――…
女子や話の合う友達と一緒に笑い合うんだ…
楽しいに決まってる――――…
ここで…テキストと睨めっこしている…地味な俺と一緒なのは…さぞかし退屈しただろうから…