ドSメイドは基本普通の子
第12章 白ジャム+α
「すみません、すみません…ほら、可愛い言い争いはリクエストがあってからにしてください!宮さんと欄さんの言い争いも需要があるんですから!ね?」
――――需要…あるんだ…
「ほら、美羽さん――――あちらの神父様がご指名ですよ?」
――――はい。
席には神父の仮装をした男性が緊張気味にキョロキョロしながら私を待っている。
あ~…何度か来てくれている人だ。ハーブティをよく頼む人。
「お帰りなさいませ。」
「///あっ…美羽ちゃん…僕の事――――…」
「はい。本日もハーブティになさいますか?」
ハーブティの事を言うと男性はパッと顔を明るくした!
「///きょ、今日は――――僕のお勧めのハーブティを一緒に飲みたくて…」
男性は袋からハーブティを取り出し見せた。
――――持ち込み…いいのかな?大平さんに聞いてからだ…
「執事長と厨房の者に聞いて参りますので…少々お待ちください。」
私は頭を下げてキッチンに向かった。