ドSメイドは基本普通の子
第13章 男の娘王子と鈍感姫
「――――…あ…おいしい」
早速熱々のフランクフルトを食べ始めた美羽がそう呟く…と、無表情からパッと表情は明るく!
クレープの時とはまた違う控えめな笑顔で…もう!僕は…足が地についていないような…変な気分になっていた!
「///…アイツ…イケメンだしな!倍旨いんじゃない?」
「ん?違う。違う!――――…ん~何て言うか…宮ちゃんと頑張った後のフランクフルトだからかな?」
――――///な…なんで?今?それ――――…言う?いつもは、な~んにも言わないのに!?
「宮ちゃん?聞いてる?」
「///聞いてるってば!それに――――僕…今はプライベート!宮ちゃんって…言われると…お店にいるみたいだ!」
「――――…」
――――もう!!
「僕は――――最上 利宮(モガミリキュウ)…利宮って…ちゃんとした名前があるんだよ…」
「///利宮…君…?」
美羽は嬉しそうに僕の名前を呟くと…僕をまっすぐ見て…
「私は――――三ノ輪 和歌子(ミノワワカコ)…和歌子…だよ」
――――////え、ええ!和歌子って言うんだ!こいつの本名!
「わ…和歌子……///和風…」
「///うん…地味でしょ?」
――――うわぁ!呼んじゃった!下の名前で!
「和歌子――――…!///いい名前じゃん!」
和歌子は「ありがとう」と、照れながらフランクフルトを再び食べ始めた!
――――ヤバい…僕…恋に…落ちました。