ドSメイドは基本普通の子
第26章 騎士たちの緒戦!
「マ――――マリア…さま…」
小太郎は呻きながら、和歌子の名を呟く!
「――――…ま…もら…なきゃ……」
小太郎は無意識だろうか…手を伸ばし何かを掴もうとしていた!
「何があったんだ?」
「く…黒い…悪魔が――――…連れ去った……、ウサギの……ブザー…ブ…ザー」
小太郎は「ブザー」と、仕切りに言うと再び気を失った!
「おい!大丈夫か!?――――くそ…ダメだ!」
北村が小太郎に話しかけるも応答はない!
「“ブザー”…“守る”…?どう言うことだ?」
早島は北村と小太郎の周りをぐるぐる歩きながら考え込む!
と――――…和歌子の鞄がない事に気がつく…小太郎のバックはそのままなのに…
和歌子の鞄と和歌子がいない――――…
「――――小太郎を頼む!」
何を思ったのか…早島は北村に小太郎を託し、公園を走り去ってしまった!
「お、おい――――!しゃぁないなぁ…」
北村は巨大な小太郎を軽々抱えると――――待たせていたタクシーの元へと向かった!
「おい、運転手――――…待たせたな、病院まで、ひとっ走り頼む」
「ヒッァ!…病院?――――…港じゃなくて?」
「は?なんで港なんだよ……」
タクシーの運転手は小太郎を死体だと思いビビった!が、病院までと言う言葉にめちゃくちゃ安堵した!