二人のキセキの物語 MN
第67章 再会の二人2 智
それでも、事務所の先輩や 仕事でお世話になった人からの
言葉は無視できないから
僅かながらも スマホに登録した連絡先は増えて行く
勿論 いざ誘われた時にも
そのほとんどは何だかんだと断るようにしてるけど
とにかく 俺が連絡先の交換を喜ばないのは
マネージャーもわかってるから
きっと今 “ へぇ・・珍しい・・・ ”なんて
驚いた目で見られてるんだろうな、と思うと
櫻井さんがメモってくれたLINEのIDを受け取りながら
恥ずかしくてマネージャーの方を見る事が出来ない
でも
だけど
俺にしては珍しく
仕事以外でも もっと櫻井さんと話したい
この出逢いをこれきりにしたくない
その時の俺はそんな風に感じたんだよ