二人のキセキの物語 MN
第10章 出逢いの二人10 ニノ
「ごめん、今日はちょっと用事があって・・・」
潤くんの目を避けるようにして 断りの言葉を口にすると
ムッとした事がわかるほど尖った声を返される
「帰ったら連絡くれよ。何時になってもいいから 話がしたい。」
「え・・・ホントに何時になるかわからないけど・・・」
「良いって言ってんだろ。それとも、泊まりになるってこと?」
「そんなことは無いけど・・・わかった。じゃあ帰ったら連絡するよ」
俺を睨み付けるようにして帰って行く潤くん
その背中を見ながら考えたんだ
俺は今まで ほとんどの場面で 流されるままに生きてきたようなもので
自分の意思で選び、手にしたものは少ないと思うんだけど
ここで大きな決断をした方がいいのかも知れない、
いや、きっと そうすべきなんだよな