二人のキセキの物語 MN
第12章 出逢いの二人12 ニノ
勿論 潤くんはこういう事許せないだろう
危うい事態を引き寄せちゃうような俺の事も 軽蔑してるのかも
そんな風に考えると 一旦浮上しかけた気分が
また沈みそうになる
この世界に入ってもう6年以上
年齢も二十歳になって、一人前とは言わないまでも
半人前くらいにはなれた気がしてたけど
潤くんの前に出ると
俺のちっぽけな自信なんて消えてしまう
右も左もわからないデビュー当時
芸能界どころか 世の中の事を何もわかってなくて
ぐらぐら揺れる不安定な小舟に乗ってる気弱な子供に
戻ったみたいな気がするんだ