二人のキセキの物語 MN
第32章 クリスマスの二人4 ニノ
4-2
そんな事情の果てに俺がここにいるワケだけど・・・
預かったチケットをパスポートに替えてしまった後だったから
無駄にするよりは、気分だけでも味わって
まーくんにお土産買って帰ろうと思ったところ
「俺も付き合うよ」
「え・・・?」
「・・・一人の方がいいなら帰るけど」
「そんな・・そんな事無いけど・・・潤くんホントにいいの?ヤバくない?」
「何がだよ」
「だって・・みんなに見つかったら・・・」
只でさえオーラの無い俺の方が
ストールぐるぐる巻いて
顔の半分くらいうずもれてるのに対し、
潤くんはメガネしてるだけ
これって、注意深く見たらすぐバレちゃうんじゃない?