二人のキセキの物語 MN
第40章 始まりの二人3 潤くん
3-1
厚手のトレーナーを探すのに手間取って
焦って玄関先に戻ってきた時
閉まって行くドアの隙間に ニノの背中がちらっと見えた
え?
帰ったの?
何で?
何かあったのか?と 顕嵐を見ると
悔しそうな表情で立ち尽くし、俺から目を背ける
「お前・・・ニノと何話してた?」
「・・・何でもありません」
「んなワケねぇだろが・・・じゃあ 何でニノが
黙って帰ったりすんだよ」
「・・・松本君は・・・あの人の事好きなんですか?
あの人に、好きだって言ったって・・・
本当ですか?」
「・・・・・・」