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『ま゜』

第4章 パックサン→???

 ふと、水戸さんは、思った。

 ドットは持って移動は出来ない。

 だけど、口に入れれば、大丈夫。

 水戸さんは、止まっている間を利用して、目一杯、ドットを口に入れた。

 そして、そのままパックサンのいる場所まで移動する。

 パックサンは、口を開けたまま止まっていた。

『え*さ゜(お食事)』

 巨大化したパックサンの口に頭を突っ込むと、中からゲボゲボゲボと音がする。

 徐々に元の体型に戻る水戸さんは、頭を抜くと、『G"O゜(よし、次!)』と走り出す。


 パックサンは、ぶるぶると震え、口を大きく開けたかと思うと、そのまま開ききって、情けない音と共に、消えてしまった。

『ぶ*り゜(あらっ?)』

“おいおいおいおいぃーーっ!! おみゃあ、なにしてくれとんねん、たわけがぁっ!!”

 ゲームの神だ。

(愛知の人?)

“どうでもいいわっ!! いま、パックサン自身から、もう一度あれを食らうなら、殺してゲームオーバーにしてくれと訴えてきたぞ!! あまりないよね、ゲームキャラ、特にパックサンが自分の意思持って語りかけてきたのって。あんた、なに、ゲームキャラのメンタル破壊してくれてんだよ!”

(いや、ペンギンの親が、ヒナにエサをやるようにしたんですが……)

“あれは、単色のただの球体だから、そこまで愛着ねえだろが!!”



 情けない音がした。

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