
触って、七瀬。ー青い冬ー
第4章 仮面の家族
「あっ…ん」
翔太は僕にキスをした。
「ん、んふ…」
お腹と穴が苦しいので、息が嫌でも漏れる。
「っは、はぁ」
「次はホンモノ」
ずるるっと全部引き抜かれた。
「はぁあっ」
「あんなに嫌がってたのに、もうこんなに柔らかくなってるよ」
翔太の指が穴をくすぐる。
くちゅくちゅといやらしい音がする。
「んっんんぅ」
この穴がこんなに敏感だと思わなかった。
「すっかりとろけちゃって」
翔太のベルトの音がした。
「舐めた事ないでしょ」
翔太は太いのを出した。
「おっき…」
「とりあえず舐めてみて」
僕は目の前に出されたものを、
少しの抵抗と戦いながら口の中に含んだ。
「そう。そしたらそのまま動かして」
口が疲れる。
ぬぽっと音がする。
「…うまいじゃん」
《夕紀、上手だね、良い子だ》
あれ、誰の声だ?
舌が勝手に、ぬるぬると動いて、
口の中の棒を喜ばせている。
「あ、そう…そう」
翔太が僕の頭を撫でた。
《良い子だね。》
僕は覚えていなかった。
先生…、僕は先生に教えてもらったことが沢山あって、ありすぎて、忘れていたみたいです。
先生、僕は汚れていました。
知らないうちに。
でも、先生は覚えているんですね。
「待って、夕紀、もういい」
「っぷは…」
「どこで覚えたんだよ。
めちゃくちゃ気持ちよかった」
翔太は息を荒くしていた。
「…先生…」
僕もなぜか、とても苦しくなった。
「…叔父さんか?」
翔太は少し控えめに聞いた。
「多分、そうです」
「多分って?」
「頭では覚えてないんです。
きっと小さ過ぎたから。
でも、口が勝手に動いて…」
僕は、先生のおもちゃだったのだろうか。
「…今日はもうやめておこっか」
翔太はベッドから立ち上がった。
「…夕紀?」
僕は翔太の手を掴んだ。
いつも、掴まれてばっかりだったな。
誰かを引き止めるなんて、怖くてできなかった。
「最後まで…お願いします」
「本当に大丈夫?」
僕はうなづいた。
「気持ちよくなりたいんです」
僕は翔太に背を向けた。
「早く、入れて下さい」
僕は欲しくてたまらなかった。
「…分かった」
翔太はギシ、と音を立ててベッドに乗った。
