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本気になんかならない

第19章 中秋

メグと過ごし、家族と過ごし、
勉強に費やした夏休みが終わり、二学期。

ときおりあのバーを覗くも、北里の姿なく
鍵を返せないままに

高校最終学年も中盤となり、
それぞれが進学準備を進めてく。

メグは看護学校を
第一志望にあげていた。

「3年間特定の地域で働けば、
返さなくていい奨学金があるんだって!」

「強制?」

「ううん。
だけど、こんないい話なかなかでしょ?
一生ものの資格もとれるし!」

「そうだな。
メグナースはカッコいいだろうね」

明るくテキパキと働くメグは
想像に固くない。

「和波君は?」

「俺、教育学部」

これは素通りされると思ったんだけど、
意外だったようで

メグはマジマジと俺を見た。

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