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本気になんかならない

第22章 カラーレス

「こないだ学校へ挨拶に行ったとき、お前の担任も言ってたよ。
お前、常任図書委員なんだって?」

「1年時の担任が決めたんだよ」

「それで3年間も?それって不当だと思わない?」

そう言いながら彼は、俺の本棚を物色しだす。

「言われたときには思ったけど
やってみると別に苦でもないし」

「だけど、ほかの生徒はそんな任務ないんだぞ?
なぜ反抗しない?
わー、お前の本棚ってまじめだな。」

そんな見えるところに堂々と、不まじめな本を置いとけるわけないじゃないか。
自分の部屋は自分で掃除するけど、白峯はマスターキーを持ってるし、突然やって来る弟なんて針金を持ってるんだから。

そう思いながらも俺は、
始めの質問にだけ答えた。

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