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本気になんかならない

第29章 オーバーラップ

そののち。

釣ったその場で刺身かな?
浜辺で焼きイカも食べてみたいな。

なんて考えながら

定時にやって来た貴志が床を掃いて、俺が後を追って乾拭きしていると。
店に電話がかかってきて、千尋さんが出て

「和!家から急用だって!」

受話器を受けとるとすぐに、
電話口の声が聞こえる。

「…ちょっと待って?もう一回、言って?」

そのフレーズは、店内に響き、
誰もが言葉を失った。

徒歩だった俺は、千尋さんに自宅までクルマで送ってもらい、現場へ飛ぶ。

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