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本気になんかならない

第33章 告白

しばらくして、ポツリと彼女は語りだす。

「私、一か月つきあった男と結婚したの」

「……そりゃ電撃だな。
よっぽど相性良かったんだ」

なぜ、いきなりそんな話を?
そんな話よりも、返事を聞きたいのに。
そう思った俺に、北里は意外なことを打ちあけた。

「ううん。そうでもない。
……和君じゃなかったら、みんな同じだったのよ…」

え?俺以外は、みんな同じ?どゆこと?
それって、俺が特別だったみたいに聞こえるんだけど?

少し待っても、北里が黙っているので、俺は尋ねる。

「…俺、フラれたけど?」

あれは、結婚を決める前だよな
と思った俺は、痛いとこを突かれる。

「先にフったのは和君でしょ?
連絡しても、断るばっかりで」

…まあ、そうなんだけど。
俺は年下で、学生で、セフレで、ペットで、、

「……俺、北里に遊ばれてると思ってたから」

北里には本命彼氏がいて、俺は、その他大勢…。
昔の俺って、和史さんがライバルだと思ってたよなぁ。

なのに、遊びじゃなかった?
当時、俺としかつきあってなかったっていうのか?

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