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本気になんかならない

第37章 余波

え?何?何?
これって、これってっっ

「私っ、破水したかも」

慌ててトイレに駆けこんで確認する。

的中の私は、病院で言われていたことを思いだす。

"決して自分で運転しないで。
ご主人かタクシーですぐに来て。"

タクシー呼ばなきゃ。
さすがにここまで彼に甘えられない。

着替えだけ取ってきてもらったら、帰ってもらおうって思っていたのに。

「病院、どこだよ?すぐ行くぞ」

自分が連れていくのは決まってるとばかりに、トイレの向こうで声が響き。
私は、感動と迫る出産の不安と期待とでごちゃまぜのなか、彼のクルマに乗りこんだ。

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