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本気になんかならない

第5章 レスポワール

手のなかの液体を眺める。もう、俺の熱が伝わってる。

「これ作りなおしたい」

顔をあげた俺は、サービスから帰ってきたマスターにひっそりと頼みこむ。

「いいよ。でも、今作ったやつも出してみたら?」

なぜ?と思った俺の耳に飛びこんでくる。

「若いとあっちも激しいんでしょうねぇ」

ふたりの会話をシャットアウトした俺は、新しいグラスに手を伸ばした。

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