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本気になんかならない

第39章 幸せ所有格

「それとこれとは別だろ。
ふたりのあいだに子どもができたら、紗波はどうなる?
ほかの男の子どもに、実子と同じくらいの愛情をかけられるか?」

「大丈夫よ。彼なら」

「根拠まるでなし」

「紗波にもそのうち紹介してみるわ。
彼もね、紗波と3人で出かけたいって言ってくれてるの。

結婚だって、今すぐにじゃなくて
紗波のようすをみながら進めたいから」

「3人で出かける、ね…」

腕を組んだ兄は、寝室のほうをチラッと見て
物音がしないのを確認したところで
口をまた開いた。

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