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本気になんかならない

第41章 妹

頬は涙でぐしゃぐしゃで、「ひっく、ひっく」としゃくりあげる。

笑顔を見たくて、"泣くなよ"って言いたくなったけど、俺のせいで、俺のために泣いくれてるんだよな…。
そう思うと、いとおしくて。

未だポロポロと流れおちる涙、
その一粒一粒を唇で吸った。

北里が抵抗しないので、
調子に乗った俺はペロッと舐める。

「…和君、犬みたい」

そう言われて、いたずら心が芽生え、軽く吠えた。

「わんっ」

「っ、ふふ……ふふふ…っ」

やった、笑顔だ。

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